海なし県と船

こんにちは 楽スタッフの佐藤です!
今月は映画『アルキメデスの大戦』を観てきました!

第二次世界大戦前、海軍内で戦艦を作るか空母を作るかの派閥争いに巻き込まれた天才数学者のお話でした。 原作は読んだことはありませんでしたが、何はともあれ動く大和を観たかったので大満足です。作中でもさんざん言われていますが、大和はやはり美しいですね。

しかし私的な注目は日本郵船氷川丸です!

主人公が渡米しようとする際に乗り込む船が氷川丸です。
昭和初期にシアトルに向かう客船として誕生し、戦中は病院船となり、戦後は引き上げ船として活躍。貨客船として仕事を全うした後、引退した今は横浜の山下公園前で一般公開されています。今でもこういった映画やドラマでは大活躍する働きものです。

この氷川丸、名前の由来は大宮の氷川神社なんですよ!(隙あらば神社ネタ)

船の名前と言えば日本の戦艦には旧国名が使われています。
戦艦大和は大和魂などの大和でもありますが、元来は大和国(今の奈良県)に由来しています。

そして大和の姉妹艦(同じ形の戦艦)が「戦艦武蔵」です。名前の由来は武蔵国、今の東京・埼玉・神奈川の一部ですね。海軍は戦艦大和を2隻作ってたんですよ。

氷川丸もそうですが、おおくの船に航海の安全を守護する神様が祀られています。

戦艦武蔵の場合は…武蔵一之宮氷川神社なのです!(隙あらば氷川神社ネタ)

正確には武蔵の中に氷川神社から分霊した武蔵神社がありました。戦艦大和には大和神社(おおやまとじんじゃ)から分霊した大和神社(やまとじんじゃ)がありました(ややこしい)
こういった神社を艦内神社と言います。 古今東西、船乗りは信心深いんですね。

神社巡りにもいろいろ目的がありますが、艦内神社ゆかりの神社を巡っている人もいるようです。

『アルキメデスの大戦』では巨大戦艦が戦意高揚の国民的なシンボルとなるとされていますが、実際は戦艦大和・武蔵は極秘にされていて詳しく知る一般国民はいませんでしたのでそこはお話ですね。
国民的な知名度はやはり宇宙戦艦ヤマトからでしょう。ムサシは…ちょっと地味ですね。

氷川神社には「戦艦武蔵の碑」がありますが、これが建立されたのはつい最近のことです。それまではほとんどの参拝客が海なし県の氷川神社と戦艦のかかわりなんて知らなかったはず。

氷川神社の「戦艦武蔵の碑」
三の鳥居をくぐって左手すぐにあります

軍艦である大和と武蔵が海なし県とかかわりがあるなんて面白いですね!

マイクロソフトの創業者のひとりポール・アレン氏の調査チームが沈没した武蔵の船体を発見したのが2015年。
石碑はちょうど同じ年だったと思います(起工は発見より少し先だったかな)

こういう巡り会わせってあるんだなあと思いました。

毎年8月は亡くなられた方々に思いを寄せつつ歴史を知って身近に感じる良い機会ですね。